<旅券返納>「人生そのもの否定される」杉本さんが記者会見
シリアに渡航を計画し、外務省からパスポートの返納命令を受けたフリーカメラマンの杉本祐一さんが12日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見し、「私の事例があしき先例になり、報道・取材の自由が奪われることを危惧している」。外務省に異議を申し立て、場合によっては法的措置も検討するそうです。杉本さんは「旅券を失うことは、フリーカメラマンの仕事を失うことであり、私の人生そのものが否定されることだ」と訴えました。
杉本さんによると、クルド人難民キャンプの様子などを取材するために、2月下旬からトルコ経由でシリア北部に入る計画を立てていた。イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)の支配地域に入る予定はなく、「20年の経験から、決して無理はしないと決めていた」と説明しました。
外務省は、シリア北部などを支配地域とするISによる日本人人質事件を受けて、警察当局とともに渡航自粛を要請。杉本さんが応じなかったため、旅券法の邦人保護規定を初めて適用して返納を命じ、渡航を阻止しました。
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